全米で賛否両論 話題の映画「サウンド・オブ・フリーダム」

映画
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米国で話題になっていた映画「サウンド・オブ・フリーダム」。
日本公開が9月27日から公開されました。

2023年7月4日付けの全米興行収入ランキングでハリソン・フォード主演「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」を抑え、公開1日で初登場1位に輝いた作品です。

Rotten Tomatoesでトマトメーター72%、オーディエンススコアは100%です。

パンデミック以降、初めて1億ドル以上稼いだインディペンデント映画となりました。

どんな映画なのか調べてみました。最後に見た感想も追加しました。


あらすじ、公開までの道すじ

アメリカ合衆国国土安全保障省の元捜査官ティム・バラードの経験を基にしたストーリーです。

国土安全保障省の捜査官として小児性愛者を逮捕していたティム・バラード。国内だけでは問題を解決できないと仕事を辞め、児童売買を阻止する組織を立ち上げ性的奴隷にされている子供を救出する作戦に乗り出すというストーリーです。

実は2018年に完成していた本作。なぜ公開されるまで月日がかかったのか。

元々は20世紀フォックスが配給会社でしたが、2019年にウォルトディズニーに買収されてしまいました。児童売買についての映画はディズニーでは公開はされないと考えたプロデューサーは映画を買い戻し、新たな配給会社を探すことに。5年の空白を経て2023年3月、ユタ州のモルモン教の4兄弟が経営するAngel Studiosが作品を買い取り、劇場公開に至りました。

なぜ話題になってるのか?

米国ではかなり話題になっている本作。

人身売買された子供を救出するって話だけではないのか?と思い調べてまとめてみました。

映画自体のクオリティも高い作品のようです。それ以外にも要因はあるんでしょうか。

Qアノンの陰謀論?

CNNなど多くのメディアが本作を酷評しています。

理由としては、Qアノンの陰謀論を助長しているから。

Qアノンは「悪魔崇拝者・小児性愛者・人肉嗜食社による秘密結社が世界を支配している。トランプ元大統領はその秘密結社と戦っている。」という主張などを掲げています。また、秘密結社では世界的エリートらが児童性的人身売買をしているとも主張しています。

その影響なのか、CNNやローリング・ストーン誌、NYタイムズ、ワシントンポストなどリベラルなメディアは児童売買を描く「サウンド・オブ・フリーダム」はQアノンの陰謀論を支持していると報道に至ったようです。

さらに、主演のジム・カヴィーゼルが過去にQアノンの集会でスピーチをしたりインタビューなどで陰謀論を語っているのも要因のひとつかもしれません。

ティム・バラード本人はQアノンとの関連を完全に否定しています。映画が制作されたのは2018年で、当時も今でも全くQアノンのことは知らないと語っています。

Qアノンの支持者はトランプ元大統領支持者が多く、ただの陰謀論を信じる集団だけでは片づけるのは難しいところみたいです。リベラル派と保守派で分断されている現在のアメリカの政治的な話にまで発展してしまうのが現状です。

この辺りはNHKの国際ニュースナビの記事がわかりやすいかと思います。

”危険なうそ”がもたらす世界

実際に配給会社は信仰深く保守的な観客層に向けて積極的に宣伝しており、
今後も口コミで映画の評判は広がることを期待しているようです。クラウドファンディングで寄付を募り、無料チケットを配布したりもしています。

上映を妨害?

大手映画館チェーンが「サウンド・オブ・フリーダム」の上映を意図的に中断させたとネットで噂に。

音を小さくして聞こえなくしたり、エアコンをオフにしたり、上映中に劇場から退出させたりしたそうな。

映画館チェーンも配給会社も噂を否定しています。

プロデューサーが逮捕されていた過去

エグゼクティブプロデューサーのひとりが2020年に医療詐欺で有罪判決を受けていました。

トランプ元大統領が上映会を開催

トランプ大統領が所有するゴルフクラブで上映会を開催すると公表しています。

リベラルなメディアが本作を酷評し、鑑賞した観客をこき下ろしたからだそうです。

ティム・バラードはすでに組織から退いている

ティム・バラードが国外で性的人身売買されいる子供を救うために立ち上げた組織Operation Underground Railroad (OUR)、映画が公開される前にすでにバラードは組織から退いていました。
理由は不明で、すでに他の組織に在籍しているようです。

日本で公開されました。そして見てきた感想。

今回、個人的に調べていて思ったことは、メディアが勝手にQアノンと結び付けて騒いでいるだけでは?ってこと。関連記事を読んでいても、何かと映画に対して、あら捜しをしているような内容も見かけます。(逆に宣伝効果になっているようにも思いますが。)「Sound of Freedom」の目的は児童人身売買を多くの人に知ってもらい、解決したいってことだと思うんですけどね。

日本での公開が9月27日から始まりました。

映画『サウンド・オブ・フリーダム』公式サイト
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米国で話題になった作品の割にかなり上演館が少ない印象。私もいつも行く映画館で上映されておらず足をのばして見てきました。

日本に生まれ育った自分には、かなり衝撃的な内容でした。言葉巧みに家族から引き離され、コンテナで国外に連れ出されてしまうのはショッキングだった。

膨大なお金が動くビジネスになっているのも闇が深い。。。これは国単位で動かないと解決できない大きな問題だし、映画自体に多くの人に知ってもらいたいという目的以外はないと感じました。

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